<目次>
ガスだまり腸とは
大腸には自動性という特徴があります。自動性とは簡単に言うと自分が「動け!」と意識していないのに勝手に動くことをいいます。
その中で大腸には蠕動運動という自動性の動きがあります。
ガスが溜まるというのはこの蠕動運動がうまく機能せず、腸内に便やガスが溜まってしまう状態をいいます。
私自身のお腹に関する経験
お腹のあたりがゴロゴロする
飲み会でビールを飲んだ後お腹がゴロゴロした経験はありませんか。私は飲み会の後は大抵そうなります。
あのときの何とも言えないお腹の状態つらいですよね。どうしてあんなことになってしまうのか。
その理由としては
・ビールは炭酸が入っているため腸内にガスが溜まりやすくなります。
・飲み会はあまり動かずに飲んで食べてを繰り返すため腸の動きも停滞しやすくなり、余計に腸にガスが溜まりやすい状態となります。
・また飲み会の席では座敷では胡座になったり、椅子に座っていても猫背の姿勢でいることで余計に腸を圧迫してしまい、結果的に腸内のガスだまりによる不快感を助長してしまいます。
お腹のあたりがチクチクする感じがする
よくお腹が痛くなるとトイレ行きなよといわれたことがありますよね。
そのときこのお腹の痛みはなんかトイレに行っても良くならないなと思うことはありませんか?
このような痛みを伴うときに私がよくやる行動パターンは早食いや食べた後すぐに身体を動かしたりするとこのようなことが起こりやすい気がします。
この理由としては
・早食いは咀嚼をしないで体内に食物を取り込むため、内臓の消化に時間がかかり負担が増大してしまいます。
・食べたものを消化をするためには内臓の血流量を増やす必要があります。
しかし、運動をすることによって筋肉内の血流量も必要となるため、その分内臓に供給される血流量が減ってしまいます。
結果的に消化に必要な内臓の血流量を確保できず、内臓に負担がかかってしまいます。
このようなことを減らすためには
普段から内臓の動きを良くしておくことがとても重要になります。
そこで今回は腸の動きを良くするための方法をお伝えしたいと思います。
私は普段整形外科で理学療法士として働く傍ら、ピラティスのインストラクターとしても活動しています。そのときに内臓の動きを改善するためにおすすめなエクササイズを今回ご紹介したいと思います。
ダウンドッグ
まず四つ這いになります。
その状態で手でしっかりと床を押し、お尻を天井に向かって突き出します。
この身体で三角形を作る姿勢をダウンドッグといいます。
ダウンドッグの姿勢のポイントは手からお尻までが一直線になることです。
そして足裏全体をつけるともも裏のストレッチも同時にできてとてもおすすめです。
そして、この姿勢はお尻を身体より高く持ち上げることで内臓下垂を改善するのにとてもおすすめな姿勢になります。
このダウンドッグは以前別の記事でお伝えした骨盤高位という姿勢の1つになります。骨盤高位は内臓下垂に効果のある姿勢ですので、こちらの記事も興味のある方はぜひご覧ください。
ダウンドッグの進化版
そしてこのダウンドッグに動きを加えることでさらに腸の動きを引き出すことができます。
まず一つ目がダウンドッグ+もも上げになります。
ダウンドッグによって内臓下垂を改善すると先ほどお伝えしました。そしてこの姿勢でもも上げをすることによって股関節の動きが伴います。結構キツイです。
そもそも股関節の周辺には実は腸があるのを知っていますか?下の図でも示したように股関節の周辺には大腸の一部でもある虫垂、盲腸、S状結腸があります。
そしてその中でも便秘の原因もなりやすいS状結腸の動きを引き出すために股関節の動きを良くすることはとても大切なのです。
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参照:ネッター解剖学アトラス原書第4版図271
二つ目がダウンドッグ+回旋になります。
腸を動かすのに効果的なのは回旋(捻り)になります。腸はとても長いため、捻じれたり癒着して動きが悪くなりやすい臓器でもあります。
そのため、回旋を加えることで腸の捻じれが解消し腸内にあるガスの停滞を改善することができます。
下の図はダウンドッグから膝を左右に振り身体を捻じっているものになります。
これは先程のもも上げよりも意外に難しいので、一度試しにやってみてください。こちらも結構キツイ運動です。
最後に
皆さんいかがでしたか?お腹が痛くなるとすぐにトイレに行くことは決して間違ってはいませんが、どうしてお腹が痛くなったのかまでは皆さんなかなか考えないと思います。
お腹が痛くなる前にどのような行動をしたのか、そしてお腹が痛くなった時にどこの場所が痛いのかなどが明確にわかると対処できることが増えてきます。
そして、今回ご紹介したダウンドッグを1週間ほど毎日試しにやってもらえたらと思います。
・朝のお通じが良くなった
・手足などの末端が温かくなってきた
・お腹の張りがいつもより減ってきた
・ぽっこりお腹が解消した
など身体の変化を感じてもらえるようになるととても良いと思います。
本日もご覧いただきありがとうございました。